
英ボーダフォンとエリクソン、5Gの電力効率を高めるAIソリューションで協力
英ボーダフォンとスウェーデンのエリクソンは2025年3月11日、ロンドンの複数の地域で5G網向けAIソリューションのトライアルを実施し、5G無線装置(Radio Unit)の1日の消費電力を33%削減することに成功したと発表した。このトライ...
2025/04/08
Posted on 2025/04/08
英ボーダフォンとスウェーデンのエリクソンは2025年3月11日、ロンドンの複数の地域で5G網向けAIソリューションのトライアルを実施し、5G無線装置(Radio Unit)の1日の消費電力を33%削減することに成功したと発表した。このトライアルには、エリクソンのAIおよび機械学習ソフトウェアが活用され、5G網の持続可能性という側面で重要なマイルストーンとなった。
英ボーダフォンはこのトライアルで、「5G Deep Sleep」※1、「4G Cell Sleep Mode Orchestration」※2、「Radio Power Efficiency Heatmap」※3の3つの重要ユースケースを導入。これらの機能を組み合わせてネットワーク全体の電力消費量を測定・予測・最適化し、トラフィックの少ない時間帯にコンポーネントの電源を切断し、必要に応じて迅速に再起動させた。
英ボーダフォンの最高ネットワーク責任者を務める Andrea Dona氏は、「今回のトライアルサイトにおける消費電力の削減は、経済的にも環境的にも大きな成果」とし、「当社が英国全土で5Gカバレッジを構築する中で、ネットワークの効率性を継続的に改善できることを示している」とコメントしている。
※1 AI予測アルゴリズムにより、トラフィックに応じて無線機を超低消費電力のスリープモードで運用。トラフィックの少ない時間帯の電力消費を最大70%削減できる技術。
※2 ネットワークセル(基地局がカバーする通信エリア)の稼働モデルを作成して4Gセルのスリープ状態を自動で調整し、電力消費を削減しつつ通信品質を維持できる技術。
※3 ネットワーク全体の電力使用状況を可視化し、効率的な運用をサポートする技術。