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サムスンとヒョンデ、IoT向けの5G「RedCap」の試験を工場のプライベート5Gで成功

韓国のサムスン電子とヒョンデ(Hyundai)は2025年2月26日、蔚山(ウルサン)にあるヒョンデ工場のプライベート5G網で、新たな5G規格「RedCap(Reduced Capability、能力削減)」のエンドツーエンド・テストに成功...

2025/03/18

Posted on 2025/03/18

韓国のサムスン電子とヒョンデ(Hyundai)は2025年2月26日、蔚山(ウルサン)にあるヒョンデ工場のプライベート5G網で、新たな5G規格「RedCap(Reduced Capability、能力削減)」のエンドツーエンド・テストに成功したと発表した。インダストリー4.0向けのプライベート5GでRedCapのテストを実施するのは業界初で、3月3日〜6日に開催されたMWC2025の中で披露された。

RedCapは、5GベースのIoT向け通信規格。5Gの機能を抑えることで、機器コストや消費電力の低減などを実現する。3GPPのリリース17で仕様が策定されていて、最大伝送速度はダウンロード150Mbps、アップロード50Mbps。5G SA(スタンドアロン)で動作するも通信方式で、将来的には4GベースのIoTシステムの置き換えとしての活用も想定されている。

今回のテストは、車両検査端末からプライベート5Gコア、無線、管理システムまで、ネットワーク全体にわたるRedCapの能力と統合性能の検証を目的として実施された。ヒョンデの車両検査機器「D Scan」にサムスンのプライベート5G網を統合し、車両検査データのリアルタイム伝送をテスト。従来のWi-Fiシステムと比較してより高速で信頼性の高い通信を実現した。

このテストの成功を受け、ヒョンデは今後さらに多くの最新EV製造施設にRed Capプライベート5G網を導入する計画。これらの施設は2026年上半期にも稼働を開始する見込みだ。
RedCapと、最大通信速度を10Mbps程度とさらに抑えたeRedCap(enhanced RedCap)については、国内でも総務省が導入に向けた技術的検討を進めている。

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