
Posted on 2025/03/12
一般に製造業は、1)研究、2)開発(設計)、3)仕入、4)生産・製造、5)流通(販売)、6)マーケティングという、それぞれのプロセスにおける付加価値を合算した総合的価値を商品あるいはサービスとして市場に投入します。この時「どのプロセスが最も付加価値率が高いか」を経営学者が分析すると、多くの場合「2)の「開発(設計)」が最も付加価値率が高い。それ以降のプロセスは設計価値を転写しているに過ぎない」と主張します。しかし現場感覚からすれば、日本がこれまで築いてきた製造業における品質の高さと強みは、製造の現場、すなわち4)における「生産技術」にこそあると考えられます。実際、日本の製造業では工場長が経営者に勝るとも劣らない権限を持つことが多く、現場を熟知している人の発言は机上の空論を繰り返す経営者とは比べものにならない説得力があるわけです。
であれば、通信業界がサポートすべき現場も「4」に他ならない、というわけで、今回の「XGMF・ODAIBA IX Core 最先端産業技術と最先端通信技術の融合(IX)ワークショップ(Vol. 6)」は沖電気工業のフラグシップファクトリーである本庄新工場(埼玉県)に実際にお伺いして「メディア関係者に公開している範囲」よりは少し内側から観察させていただき、かつ沖電気工業の現場からの報告をお聞きし、ディスカッションする、という意欲的なプログラムになりました。同工場で2020年から稼働している外観異常判定システムとローカル5Gの組み合わせ、EMS(Electronics Manufacturing Services)事業の最先端状況などをお聞きすると同時に、同工場がミリ波(mmWave)でどのようにアップデート可能かという議論を展開したいと思います。
なお「OKI本庄工場H1棟」は、環境や地域に最大限配慮して2022年4月に竣工した生産拠点として「日建連表彰2024・第65回BCS賞」を受賞すると同時に大規模生産施設として国内初となる『ZEB(Net Zero Energy Building)』の認定を取得した現場でもあります。その意味でもエンジニアなら一度は訪れてみたい場所、かもしれません。ただし今回のワークショップはXGMF/FFPA会員限定になります(外部配信も行いません)。あらかじめご了承ください(この機会にXGMF会員になりたい、という方は事務局までお問い合わせください)。
開催概要とタイムテーブル(敬称略)
- イベント名称
- XGMF・ODAIBA IX (Industrial Transformation)Core
最先端産業技術と最先端通信技術の融合(IX)ワークショップ(Vol.6)
生産現場のDX化・EMSそしてローカル5G
TeleGraphic WorkShop/Industrial & Communication Engineers Talk - 開催日時・場所
- 2025年3月17日(月)13:20〜17:00
OKI本庄工場(埼玉県本庄市小島南4-1-1)
(XGMF/FFPA会員限定) - タイムテーブル
12:30〜 受付開始
13:20〜 本庄新工場の概要
松原隆史(生産調達統括本部本庄工場・工場長)13:35〜 OKIのEMS事業
西村浩(EMS事業部 事業部長/上席執行役員)14:00〜 本庄工場H1棟/ITSテストコース見学+ディスカッション
15:30〜 OKIの研究開発/無線関連事業
前野蔵人(技術本部本部長 執行役員CTO)16:00〜 工場のスマート化とネットワーク関連の課題
山田圭佑(生産調達統括本部 先端生産技術開発部TM)16:15〜 質疑応答・ディスカッション
17:00 クロージング
- 主催
- XGMF・ODAIBA IX (Industrial Transformation)Core
お問い合わせ
XGモバイル推進フォーラム(XGMF)/TeleGraphic 編集部まで
E-mail: event@telegraphic.jp
