防衛分野で商用プライベート5G導入が加速、27年までに15億ドルの投資へ
調査会社SNS Telecomは先ごろ、世界のプライベート5G/LTE市場に関する最新レポートをリリースした。この中で、防衛分野におけるプライベート5G投資が今後数年間で大きく拡大すると予測。同分野の組織による2024年から2027年にかけ...
2024/12/24
Posted on 2024/12/24
調査会社SNS Telecomは先ごろ、世界のプライベート5G/LTE市場に関する最新レポートをリリースした。この中で、防衛分野におけるプライベート5G投資が今後数年間で大きく拡大すると予測。同分野の組織による2024年から2027年にかけての投資がCAGR(年平均成長率)21%で拡大し、同期間の投資総額が15億ドル(約2250億円)に達すると予想している。
SNS Telecomによれば、世界中の軍隊では近年、コストの削減や展開期間の短縮、複雑化するアプリケーションやシナリオへの対応のため、商用のネットワークソリューション(特に3GPPの標準に基づくもの)を採用するケースが拡大しているという。また、OpenRAN技術も防衛分野におけるプライベート5G導入における魅力の1つなっており、米国防総省も最近、米軍の軍事施設にOpenRAN準拠のプライベート5G網を展開する戦略を発表している。
このほか、同レポートによれば、プライベート5G/LTEのネットワークインフラに対する世界全体での投資は、2024年から2027年にかけてCAGR20%で拡大し、2027年には年間60億ドル(約9000億円)以上に達すると予想されている。このうち60%近くはスタンドアロン型のプライベート5G網の構築に費やされる見込みで、製造業やプロセス産業(化学・医薬・鉄鋼・食品など)のデジタル化・自動化のために進められているインダストリー4.0を支援することになるという。また、2030年までには、プライベート・ネットワーク向けの投資がモバイル・ネットワークインフラ投資全体の5分の1を占めるとの予想も出されている。