NVIDIAとソフトバンク、世界初の5G AI-RAN構築で協業
米半導体大手のNVIDIAとソフトバンクは11月13日、通信とAIを統合したAI-RANソリューションに関する一連の協業を発表した。この協業は、世界中の通信事業者全体に数十億ドル規模のAI収益機会をもたらすことを目的としたもので、両社はすで...
2024/11/14
Posted on 2024/11/14
米半導体大手のNVIDIAとソフトバンクは11月13日、通信とAIを統合したAI-RANソリューションに関する一連の協業を発表した。この協業は、世界中の通信事業者全体に数十億ドル規模のAI収益機会をもたらすことを目的としたもので、両社はすでにAIと5Gを組み合わせた通信ネットワークの試験運用に成功したという。
AI-RANは、AIと無線アクセスネットワーク(RAN)の融合により、次世代のモバイルネットワークを実現する技術。両社は2024年2月、AIを利用したRANの性能・効率の向上、RANインフラ(基地局)をAIインフラとしても活用可能にすることなどを目指す「AI-RANアライアンス」をT-モバイルUSやエリクソン、ノキアらと設立していた。
ソフトバンクはすでに、神奈川県でこのAI-RANの屋外トライアルを実施。NVIDIAの「AI Aerial」アクセラレーテッド・コンピューティング・プラットフォームを使用し、キャリアグレードの5G性能を実現しながら、ネットワークの余剰容量をAI推論ワークロードに活用することに成功したという。
両社の説明によれば、従来の通信ネットワークは平均してその容量の3分の1しか使用されていないという。しかし、AI-RAN技術が発展・普及していけば、通信事業者は残りの3分の2を推論サービス用に提供し、コストセンターである通信インフラを新たな収益源に転換できるという。
ソフトバンクの孫正義CEOは「他のすべての通信事業者は、この新しい波に追随しなければならないだろう」とコメントしている。