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「機内・列車内エンタメ」「協調型モバイルロボット」など、テラヘルツ帯のユースケースをETSIがレポート

欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI)は4月5日、6G技術の発展および利用可能性に関する2つのレポートをリリースした...

2024/04/01

Posted on 2024/04/01

欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute:ETSI)は4月5日、6G技術の発展および利用可能性に関する2つのレポートをリリースした。同機構のテラヘルツ産業仕様グループ(ISG THs)が作成したこれらのレポートでは、「遠隔手術」から「リアルタイム産業制御」まで10以上の6Gユースケースを解説。また、これらを実現する可能性のあるテラヘルツ帯域について掘り下げている。

最初のレポート「ETSI GR THz 001」は、テラヘルツ通信の使用により実現する、あるいは大きなメリットを受けるユースケースについて解説。「遠隔手術」、「機内・列車内エンターテイメント」、「協調型モバイルロボット」、「危険物作業」、「遠隔教育」、「固定ポイント・ツー・ポイント・無線アプリケーション」、「モバイル無線クロスホール・トランスポート」、「無線データセンター」、「インタラクティブな没入型XR」、「ミッションクリティカルXR」、「リアルタイム産業制御」、「イメージング、マッピング、ローカライゼーションの同時処理」、「産業プラントの試運転」、「屋内ユーザー向けの超高スループット」、「デバイス内通信」、「予知保全と診断」などが含まれ、導入シナリオや潜在的な要件、関連する運用環境・伝搬特性などの側面が取り上げられた。

また、2つ目のレポート「ETSI GR THz 002」は、100GHz(いわゆるサブテラヘルツ帯)~10THzまでの周波数帯に注目。現在の規制状況について説明し、すでに周波数帯域が割り当てられている既存のサービスについても触れている。

ETSIは、無線放送からデータ通信、セキュリティまで、様々な情報通信技術(ICT)をカバーする広範な標準化団体。無線アクセスネットワーク(RAN)やコアネットワークを含む携帯ネットワーク技術の技術仕様に特化した3GPPと並行して活動している。

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